重松清の「みぞれ」を読み終えた。
1999~2006年までの8年間という長いスパンの短編集は、毛色の異なる11の物語で綴られる。
あとがきにもあるように「世間話の根っこ」のような重松清の文章はライトでありながら、やはり中年・初老の「生き様」に共鳴する部分があり、ハッとしたり、涙ぐんだりしながら読んだ。
「電光セッカチ」の夫の姿は、かつての自分と重なる部分があり、「みぞれ」の主人公がついつい口走ってしまう親への暴言などは今の自分にもあてはまる。
「あ~」と苦笑い(笑)
人生の終盤へ向かっていると言えば少し早いのかも知れないけれど、中盤の終わり辺りには来ていると自覚している。
残りの生き方に対する意識と、物語の端々に潜む哀しみが時折交錯した。
今年は早々によく海でみぞれが降る日に出くわした。
降り続くわけでもなく、やみ切ったわけでもないような冬の日。
鉛色の雲から、ただただ冷たく道を濡らすだけの中途半端な気象に少し親近感を覚える。
