Y art galleryで開催されている「手の技art展」を見に行った。
日本独自の文様をデザインし続ける三重県鈴鹿市の伊勢型紙。
型紙自体の展示もあり、実際に染めた布のパネルもあり、
染め自体も藍染め、型染め、ろうけつ染めなど種類の説明を受け、
非常に興味深く勉強にもなった。
伊勢型紙は重要無形文化財にも指定され、6人の職人が人間国宝に選ばれている。
柿渋により貼り合せた美濃和紙を台紙にし、彫刻刀で図柄を彫る。
そして縦横に糸を入れて頑丈な型紙となるのだ。
19世紀末に度々開催された万国博により欧米にもたらされた型紙は、
「KATAGAMI」として「UKIYOE」と並び広く知られるようになった。
花鳥風月をモチーフにした日本独自の文様は、
当時の欧米に斬新なデザインとして受け入れられ、
19世紀末~20世紀初めにかけて花開いたアール・ヌーヴォー、
アーツ・アンド・クラフツ、ユーゲントシュティールに大きな影響を与えた。
蒸し暑い午後のギャラリー訪問だったが行って良かった。