26日(火)心斎橋・FootRock&BEERS
2か月ぶりのライブはまたもやFootRockから。
少しづつ少しづつ日常に「ライブ」が加われば良い。
仕事は暇すぎて金曜日(正確には木曜夕方)から緊急休業。
寝ては起きてメールチェック。あれば返信しネットでエフェクター探し。
飽きたら寝て、起きてメールチェック。無ければ少し読書。
緊急事態宣言明けはそんな毎日。
おかげで着手を先延ばしにしていた新曲の血と皮の部分(歌詞とかメロディとか。知らんけど)が出来た。
後は手直ししながら骨とか肉とかを。
父の死のこと。父から学んだ今も沁みついてる職人道。そんなことを散りばめた。
「百光年の旅路」という壮大なタイトルの短いマイナーキーの曲(笑)
お披露目できる日まで煮詰めていこう。
以前のように「できた!」と勘違いしてライブで歌詞ガン見の演奏はしない。
成長(笑)
・・・・・
そんな曲を作っていたからだろうか。
父が亡くなってから初めて父の夢を見た。
広い平屋建ての実家に、顔を知らない叔母二人と並んで母が居る。
何を話しているのか聞こえないけれど、自分の事での相談に集まってくれたらしい。
自分に気がつくと「こっちに来て座って」と母が手招きする。
神棚のある居間に入る。
どうやら夢の中では建て替える前の実家に居るらしい。(これはたまにある)
話の内容は、取引先からの要請で「三重工場に勤務」という、馬鹿げていながらも、何となくその場では真実味を帯びた案件。
末期がんの父のかわりに2年間、コロナでガタガタになった経営を立て直し、若い職人育成に力を貸せという。
「無論断ったよね?」といぶかしげに母に尋ねると、気まずそうに「お父さんが承諾してきたらしい」と困惑しながら答え、ため息をつく。
叔母が居る前で語気を強め母に詰める。
夢の中でも母に偉そうに話すのが何とも情けない。
裏のガレージに(これは現在のガレージ)に父が居る。
肩で息をしながら材木を積みなおしている。
「俺がやるから」と慌てて父が手にしてた材木を取り上げ、残りを積んでいく。
夢の中でも(これは何の材で、何でガレージに積んでるんやろ?)と思いながら、父に問う。
「三重の件、受けたって聞いたけど。何で?」と出来るだけ静かに。
「あぁ。・・・・・ずっと前からの約束や」と、申し訳なさを隠すために、面倒くさそうに、さも当たり前のように答える。
苛立ちを堪えながらも語気が荒くなっていく。
「弱小やけど今は経営者でもあるねんで。我がの工場放っといて、よそさん手伝う義理なんかないわ」と尖った声で父に言う。
言いながら、頭に三重での暗い過去が浮かび、「俺の人生に勝手にレールをつけるな」みたいな事を長々とまくしたて、その記憶を隅に追いやる。
「・・・そうか。ならどうしよか」とその場に腰掛け、辛そうに咳き込み始めた。
「俺が断ってくるから」と背中をさすりながら「二度目なんてあり得へん話やで」と極力優しく言った。
そこで一度目覚めたのか、夢の中で夢を見てたのか、時間がとても過ぎていた。
父が死に、母は引っ越し、自分は住まいで荷造りを進めている。
(ギターは1本だけ向こうに持っていこうか。)
(ならエフェクターはどうする?やっぱりエレキとアコースティックの2本持っていこうか。)
(スタジオは2週に一度に変えてもらおう。)
(ライブはどうする?土曜だけ入れて様子見よう。)
(大阪に戻る時を考えて車で行ったほうがいいな。なら家用に車が要るな)
など独り言を呟きながら、見事に音楽の事ばかり考えている事に気づく。
ドアが開いた音がする。
出かけてた長女が帰って来たのかとリビングに向かう。
誰も玄関には居ない。ダイニングテーブルの傍に父が立っている。
死んだ父が「悪い事したな」と話しかけてくる。
それには答えず「こっち(生前の世界)に帰ってこれたん?」と興奮気味に尋ねた。
「あぁ。しばらくは行ったり来たりやけどなぁ。・・・お前と一緒やな」と父が笑う。
死後。というより父がガンになってから父の前で泣いた事は無かった。
葬儀の席でも、葬儀の後日訪れてくれた親しかった人の言葉を聞いても。
夢と判っていながら「色々教えて欲しいことがあってん」とグシャグシャに泣きながら父に縋った。初めて泣けたのだ。
何も言わず背中をさすってくれる。
反省の弁の途中で「それはお母さんに言ってやれ」と言い残し、見えなくなった。
・・・・・
目が覚め、ケータイを見る。多分1時間程眠ったらしい。
壁にギターがある。事務所らしい。
扉を開けるとサン君が寝ころびながら尻尾を振っている。
夢であっても再会出来た。少し太ったようにも思える。
夢であっても謝れた。そしてようやく「父の死」に対しての涙が出た。
清々しいような寂しいような、意味不明のような最後の教えのような夢が終わった。
外に出ると暑いくらいの快晴に、秋も交じっている。
父が好きだった。
心のどこかに押しやっていた、その事を思い出した休日。
愛犬の方へ歩くと「散歩?」と嬉しそうにクルクルと跳ねまわる。
行こうか。と自分に声をかけてノビをした。
実がついたオリーブの葉が揺れてる。
少しづつ少しづつ日常に「ライブ」が加われば良い。
仕事は暇すぎて金曜日(正確には木曜夕方)から緊急休業。
寝ては起きてメールチェック。あれば返信しネットでエフェクター探し。
飽きたら寝て、起きてメールチェック。無ければ少し読書。
緊急事態宣言明けはそんな毎日。
おかげで着手を先延ばしにしていた新曲の血と皮の部分(歌詞とかメロディとか。知らんけど)が出来た。
後は手直ししながら骨とか肉とかを。
父の死のこと。父から学んだ今も沁みついてる職人道。そんなことを散りばめた。
「百光年の旅路」という壮大なタイトルの短いマイナーキーの曲(笑)
お披露目できる日まで煮詰めていこう。
以前のように「できた!」と勘違いしてライブで歌詞ガン見の演奏はしない。
成長(笑)
・・・・・
そんな曲を作っていたからだろうか。
父が亡くなってから初めて父の夢を見た。
広い平屋建ての実家に、顔を知らない叔母二人と並んで母が居る。
何を話しているのか聞こえないけれど、自分の事での相談に集まってくれたらしい。
自分に気がつくと「こっちに来て座って」と母が手招きする。
神棚のある居間に入る。
どうやら夢の中では建て替える前の実家に居るらしい。(これはたまにある)
話の内容は、取引先からの要請で「三重工場に勤務」という、馬鹿げていながらも、何となくその場では真実味を帯びた案件。
末期がんの父のかわりに2年間、コロナでガタガタになった経営を立て直し、若い職人育成に力を貸せという。
「無論断ったよね?」といぶかしげに母に尋ねると、気まずそうに「お父さんが承諾してきたらしい」と困惑しながら答え、ため息をつく。
叔母が居る前で語気を強め母に詰める。
夢の中でも母に偉そうに話すのが何とも情けない。
裏のガレージに(これは現在のガレージ)に父が居る。
肩で息をしながら材木を積みなおしている。
「俺がやるから」と慌てて父が手にしてた材木を取り上げ、残りを積んでいく。
夢の中でも(これは何の材で、何でガレージに積んでるんやろ?)と思いながら、父に問う。
「三重の件、受けたって聞いたけど。何で?」と出来るだけ静かに。
「あぁ。・・・・・ずっと前からの約束や」と、申し訳なさを隠すために、面倒くさそうに、さも当たり前のように答える。
苛立ちを堪えながらも語気が荒くなっていく。
「弱小やけど今は経営者でもあるねんで。我がの工場放っといて、よそさん手伝う義理なんかないわ」と尖った声で父に言う。
言いながら、頭に三重での暗い過去が浮かび、「俺の人生に勝手にレールをつけるな」みたいな事を長々とまくしたて、その記憶を隅に追いやる。
「・・・そうか。ならどうしよか」とその場に腰掛け、辛そうに咳き込み始めた。
「俺が断ってくるから」と背中をさすりながら「二度目なんてあり得へん話やで」と極力優しく言った。
そこで一度目覚めたのか、夢の中で夢を見てたのか、時間がとても過ぎていた。
父が死に、母は引っ越し、自分は住まいで荷造りを進めている。
(ギターは1本だけ向こうに持っていこうか。)
(ならエフェクターはどうする?やっぱりエレキとアコースティックの2本持っていこうか。)
(スタジオは2週に一度に変えてもらおう。)
(ライブはどうする?土曜だけ入れて様子見よう。)
(大阪に戻る時を考えて車で行ったほうがいいな。なら家用に車が要るな)
など独り言を呟きながら、見事に音楽の事ばかり考えている事に気づく。
ドアが開いた音がする。
出かけてた長女が帰って来たのかとリビングに向かう。
誰も玄関には居ない。ダイニングテーブルの傍に父が立っている。
死んだ父が「悪い事したな」と話しかけてくる。
それには答えず「こっち(生前の世界)に帰ってこれたん?」と興奮気味に尋ねた。
「あぁ。しばらくは行ったり来たりやけどなぁ。・・・お前と一緒やな」と父が笑う。
死後。というより父がガンになってから父の前で泣いた事は無かった。
葬儀の席でも、葬儀の後日訪れてくれた親しかった人の言葉を聞いても。
夢と判っていながら「色々教えて欲しいことがあってん」とグシャグシャに泣きながら父に縋った。初めて泣けたのだ。
何も言わず背中をさすってくれる。
反省の弁の途中で「それはお母さんに言ってやれ」と言い残し、見えなくなった。
・・・・・
目が覚め、ケータイを見る。多分1時間程眠ったらしい。
壁にギターがある。事務所らしい。
扉を開けるとサン君が寝ころびながら尻尾を振っている。
夢であっても再会出来た。少し太ったようにも思える。
夢であっても謝れた。そしてようやく「父の死」に対しての涙が出た。
清々しいような寂しいような、意味不明のような最後の教えのような夢が終わった。
外に出ると暑いくらいの快晴に、秋も交じっている。
父が好きだった。
心のどこかに押しやっていた、その事を思い出した休日。
愛犬の方へ歩くと「散歩?」と嬉しそうにクルクルと跳ねまわる。
行こうか。と自分に声をかけてノビをした。
実がついたオリーブの葉が揺れてる。