2020年に映画化された岩井俊二の「ラストレター」を読み終えた。
初めて読む岩井俊二の小説。
小説家である主人公が、かつて愛した「君」の死を知り、彼女の足跡をたどる。
残された肉親達の姿は、ただただ切なく、力強い。
終盤に「君」の娘と姪っ子に会い、骨になった「君」と再会するシーン。
返事が一度も来なかった「君」へ送り続けたラブレターの束。
何かが解けたように流れる涙。そのシーンが良かった。
好きか嫌いか。2択であれば嫌いな類の文章ではある。
登場人物の人間的描写が浅く(読み方が浅いのかも知れないが)、入り込みにくい。
日が経ってもう一度読み返してみれば、見え方も変わるかも知れない。
映画も見てみようと思う。