久しぶりの読書は読みかけでやめていた重松清の短編集「かっぽん屋」。
本人のコメントにもあるように「レコードのA面B面のような」がぴったりな本。
どうしようも無くエロい少年の物語や、「おぉ」と驚くようなサイコパスな作品まで。
中でも太宰治がモチーフになった「桜桃忌の恋人'92」は、言葉も物語も美しくて好き。
仕事が暇で「仕事が無いから休む」ではなく「この日まで休む」と期日を決めた。
不思議なもので要因があって休むのではなく、決定してしまえば「仕事を休む」という事への罪悪感や情けない気持ちは薄れた。
昨年のリフォームあたりから途絶えていた読書。「やりかけてた事」をもう一度。
映画も小説も。無論音楽も今まで以上に。
この半ばヤケクソな休日が、今後に繋がる気がしてならない。
仕事だけに時間を費やしていたのだなぁとも思う。それは悪いことでは無いとも思うが。
今は再度インプット。カテゴリーにではなく、自分自身へ向けて。
リライトすべき事は判った(つもり)。人生のベテランなりの変貌を、と思う。
「不幸せも、悲しみも、苦しみも、喜びも。それはかけがいがない。」
あとがきのインタビューに大きくうなずき、本を閉じた。
そう。今この時もかけがいの無い時間なのだ。