2025-03-14

若き獅子マスード アフガン1983-1988

 


マスードについてもっと知りたくなり、二冊目の長倉洋海の写真集を購入。

これは前に読んだ「愛しの大地アフガン」の前の、ソ連軍との戦いや指導者としてカブール入城を果たすまでのマスードの姿を記録した作品集となる。

圧倒的カリスマ性。圧倒的な優しさ。
小さなコミュニティで生きてきたアフガンの人々を、まとめあげ、鍛え、指導し、イスラムの教えの元に大国を打ち破る。

「彼は物事を悲観しない。未来に希望を見出そうとしている」

現代社会の発展したテクノロジーによる便利さと快適さ。
その傍らで生まれた現代の陰湿さ、暴走する利己主義。
先進国は果たして本当に幸福なのか。と考えさせられる。

「戦争が終わり、国を治める指導者達が決まれば大学に戻って勉強をしたい」と語るマスードの小さくも果てしなく清らかな夢。

静かな生活が出来ている平和な日常に対し、謙虚に感謝をして生きていければ。
悲観し、不安に捕らわれ、「幸福そうに見える」生活と比べる事なく。

また素晴らしい一冊に出会えたことに感謝。