2024-05-17

荒野に希望の灯をともす

 

2019年にタリバンの銃撃により死去した中村哲さんのドキュメンタリー映画を見てきた。
母の家で生協の広告を見かけて申し込み、生まれて初めて母と二人での映画鑑賞。

蔓延する病の根源に「水」が必要と考えた中村哲は、飢餓に苦しむアフガニスタンの人々の為に、医療だけではなくクナール川から水を引き込むために用水路を作った。
精神科医だった中村哲が、外科手術なども行い、土木工事を学んで現地の人々と力を合わせて25kmを超える用水路を完成させたのだ。

ゲリラ部隊の元兵士は銃を鍬に持ち替え、砂漠が森に変わり、病気に泣く子供の声は笑い声に変わる。
作物が育ち、市がたち、教育が始まる。

その間にはソビエトによる侵攻があり、アメリカによる空爆があり、大洪水に見舞われ、次男が10歳で死んだ。凶弾に倒れるまでの35年間の記録に涙が止まらなかった。


映画の中で中村哲が平和についてを語るシーンがあった。
武力で平和は守れない。
自然からの分け前をいただき、自然と共に動物として生きていくこと。

心に響く言葉が沢山あった。
生涯をかけてアフガンに希望の灯をともし、未来の平和のための種をまき続けた人物。

今度は著書を読んでみよう。