2013-09-15

ホームにて

ここ数日、日中は再び蒸し暑さがぶりかえしたが、
夕方の陽の落ち方はすっかりと初秋の様相。

工場の窓から見る夕焼け。
最近よく口ずさんでいるのは、中島みゆきの「ホームにて」。

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大好きな有吉弘行が、とある番組でこの曲にまつわる思いを語っていた。
いつもの切れ味鋭い語り口調ではなく、噛み締めるように、
丁寧に語る姿を見て、また彼を好きになった。
(16:00くらいから)
この動画を見て、私もこの曲が好きになった。
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18歳~19歳の半年くらいを三重県で過ごした。
今とは違いコンビニエンスストアすら無く、
2軒ほどある食べ物を売っている店も、工場終業時刻の20:00には閉店。
空腹と疲れ、寂しさと惨めさ。
毎夜、テレビのどうでもいい番組で一人笑っていた日々。


家の前のバス停から1時間半かけて大きな駅へ行き、
そこから特急で1時間半ほどで大阪に帰ることは出来た。
当時の恋人に会いたくて仕方が無かった土曜の夜。
一応の荷造りをし、早めに寝て、朝早くに起きる。
そして、バスの時間になると玄関先で座りこんでいた。
「今日帰ったら負けだ」と。

土地の人たちに馴染みきれず、
色々な勝手な噂に心が塞がって、
大阪が恋しくて仕方が無かった日々。
それでも「今日帰ったら負けだ」と思ってた。

バスのエンジン音を聞きながら何本もやり過ごし、
結局夕方まで玄関先で座っていた事がある。

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そんな思い出を「辛かったなぁ」と振り返っていた。
でも最近は「よく頑張ったよなぁ」と思えるようになった。

「あの兄ちゃんと遊んだらあかん」と言われていたらしいが、
それでもいつも「兄ちゃん、兄ちゃん」と懐いてくれてた子達。
そして私の誕生日にはかわいらしい手紙と、
お小遣いで買ってくれた紫のヘアバンドがポストに入っていた。
忘れていた小さな理解者の事を思い出し、改めて感謝をしている。
あの子達のお陰で私は頑張れたのかも知れない。

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この季節の夕陽には色んな思い出があり、
風に混じる夏の残り香に、記憶が行ったり来たりする。

出て行く日、あの町にキチンと挨拶を出来たのだろうか。
風呂も無く、虫だらけの家は今どうなったのだろうか。
高熱でうなされていた時、お粥をもってきてくれたオバサンは健在だろうか。

あれこれと思いを巡らせる。