2018-02-17

見本市

暖かな一日。16日の午後は取引先の額縁メーカーの見本市へ。
バタバタと仕事を片付け、別の用事も2,3兼ねて。
最近のお気に入りの韓国のシンガー「LeeHI」をゴーイング・エヴリー号で聴きながら。

高校3年の春休み。アルバイトでこの見本市に関わった。
展示の準備から片づけまで2週間の仕事は深夜に及び、バブルの残り香のする時代、絵画ブームの最中でもあり、開催期間3日間で何億と売り上げた見本市だった。

その面影と言えば良い言い方。
悪く書けば進化の少ない、新たなものを生み出す事の無い平凡な額装の列挙。
一番に感じた違和感は、主張しすぎるフレームと作品の不一致。それが生むチープ感。
またはお店に並んでいる商品としての額縁ばかり。残念。

20歳上の元同僚と少し話し込んだ。
アートの現場に触れていない人の意見は、先日感じた税理士との会話に感じた違和感に近く、非実体験の情報に基づく所謂ありきたりの演説に過ぎない。
同じ「額縁職人」として、こんなにも感覚が違うものなのかと。


武井壮の「大人の育て方」という番組をYouTubeで観た。
同意できる点は以外と少なかったけれど、「物事の価値は、それを求める数」というストレートな言葉にハッとした。同時に逆をも強く考えたけれど。


まだまだ自分自身に足りない部分は技術面でも経験でも存在する。
それらを向上させることに必要なのは、技術の鍛錬や仕事の数ではないように思うのだ。
仕事も音楽も同じく。
自分の信念は「それをつくる人」としての精進。熱が大事。


駐車係をしていた三重工場の先輩との再会。
お互い「お久しぶり」とぎこちなく笑い合う。
この人からは当時たくさんの安心感を貰ったなぁと。
一人色々と辛かった三重時代を思い出しつつスコッチで深酒。

あの海が見たい。