2020-12-31

2020総括

 

昨夜は初雪。
年末寒波は例年通りに大地を凍てつかせ、霜のおりた原っぱは朝日にキラキラと光る。

「コロナ」一色の一年。
消え去った時間、失ったもの。
憶測。シフトしまくるマジョリティ。
渦巻く仄暗い情報。
「新しいもの」へ脱皮するための痛みが世界中に広がっている。

そんな中で見える真実。出会った大事な言葉。
悪い事だけでは決して無く、あらためて周りの存在に感謝をした一年を振り返る。

【仕事】
3月以降のオーダーの落ち込みが長く続き、暇な時期に色々と作った一年。
コンプレッサー小屋、備品棚の改修。トイレのドア、作業椅子など色々。
最後の12月だけは前年比を超え、終えてみれば左程の赤字にならずに済んだ。
追い込みで休まず良く働いたなぁと自分を褒めておく。

暇な時の「製造業の凌ぎ方」は今月亡くなった父から叩きこまれた。
暇だからとて休まない。「作る」という事をやめない。手を抜かない。
今こうして再び役に立っている田中イズム。更に深めていこう。

額縁専門工場という非常にニッチな職業に、改めて誇りを持てた一年。
何とかやっていくのではなく、日本一になりたい。とここに記そう。

【家族】
なにより12月21日に父が急逝したことが大きな事。
葬儀のため帰阪した長男が親族の繋がりを見て、「田中家すごいなぁ」と言ってくれた。
父を失ったけれど、新たに得たもの。本家の長としてバトンを守っていこうと思う。

妻は何も変わらず百貨店の仕事と工場の仕事を掛け持ちしてくれている。
更年期障害に少し苦しみながらも、常に穏やかに母として優しく家を守ってくれた。
来年から少しは自分のための時間を持てるようにしてほしい。

長男は随分と男らしくなった。春に帰阪した際に聞いた彼女の存在が大きいのだろう。
5年後、10年後の事も朧気ながらイメージはあるという。
大阪に戻る事は無いだろうと思ってたけど、もしかしたらという勝手な希望も湧いた。

長女は成人し、就職先も決まり、不自由な中でも友人との時間も大事にし、マイペースに頑張っている。なによりコロナでリモート授業になったことで自宅に居る時間が増え、それを料理する時間に充ててくれたのが大きい。すっかり料理上手な良い娘に育った。

末娘は大学に合格し、通ってた塾でのバイトに明け暮れている。
不思議少女ながら、先を見る考え方が身について、地に足のついた女子高生(笑)
来春から居なくなるのが寂しくて仕方がないけれど、どんな娘になるのか楽しみ。

サン君はまだまだ子犬っぽさもあるけれど、すっかり大きくなった。
わかりやすい表情。随分と意思疎通も出来るようになったなぁ。
ビビりでゴミをよく食べるかわいい家族。来年もヨロシク。

【音楽】
春に強行した関東への遠征。コロナ騒動が始まった当初だけに今思えば強行してよかった。
夢のような3日間が今年のライブのハイライト。

その後レコーディングの為に誘ったドラマー「うえのたつや」との再会が、今年の音楽活動で最も大きな出来事。
やれていると思い込んでいた事。やろうと思ってた事。
それらをぶち壊すことで気づかせてくれた「音楽とは」というコア。
一時は不自由さに苛立ち、自分の不甲斐なさに落ち込む時期もあったけれど。
いくつもいくつも課題をくれて、一緒に考えてくれた。

ベースで参加をお願いしたキイさんとも一緒にいる時間が増えた。
癒しキャラは健在で、苦しい時期に随分救ってもらった。
ギターで入ってくれてる石井とは一年を通して仕事の事や音楽の事で世話になった。

ライブ活動だけを一生懸命やるのは今年まで。
今後は更に高みに行くためにインプットをじっくりやっていこうと思う。


結局自分はいつも人に支えられて立っているという事に気が付いた一年。
そして大事な時に人を支える事も出来るようになった事を自負する一年。
誰もが感じた未曾有の苦しみを来年からの生き方への肥やしに出来るように。
新しい社会を見据えて、根を伸ばせる人になろうと思う。

2020年に出会ったすべての存在に心より感謝。