2023-03-18

春の気配

 

愛犬の散歩コースの公園でユキヤナギが美しく風に揺られる。

上手く出来ているもので、ユキヤナギの後は桜が咲き、春を知らせてくれる。


年が明けてからどこか空虚で何も無いような日々。

それなりの節目は迎えているけれど。

どこか芯が無く、受動的な時間を過ごしてきたように思う。


仕事が暇なのが大きい。コロナで出来上がった枠から出られない自分も少し居る。

出かけても、人と会っても、表現し辛い喪失感のようなものが付きまとうのだ。


今はインプット時期。そう決めて映画を見まくり、本を読み漁っている。

今の邦画の若い俳優の素晴らしさを知り、興味のあった作家の物語にも触れた。

これがどう活きてくるのか分からないけれど、災害にも戦争にも病にも遭わず、日々の暮らしが穏やかな事に感謝はしている。

「日々是好日」

映画のとおり。意識せずとも、そう生きられれば。

道半ばではあるけれど、そんな人になりたいと思う。

桜の蕾がほころび始めた。黒い枝につく桃色の点々が遠目にも見える。

風に混じる何かの花の甘い匂い。陽ざしの柔らかさが始まりを告げてくれる。

そろそろ熱く動き始めよう。