2024-11-25

初冬フォイル~7th

冬型気圧配置バッチリの週末。
北風が朝から強く、到着したころには駐車場もそこそこ埋まっていた。
先日買ったドライスーツを早速着て、少し委縮しながらも海へ。
 
セッティング後1ラウンド目。
気が付けば8時半から10時半までみっちり。
前回3秒浮いた事を超えるべく、前足の荷重と重心移動を心がけてトライ。

時折オーバー気味のブローを受けながら、風下へ下らせる意識を少し大き目にもって加速。
10秒とはいかないけど、「浮かんで走る」という事が出来た。
すっかりモードに入ってしまい、その後も何度も風下へ。
外海に出てしまうくらいまで下って、またチマチマと風上に上り(時に徒歩で運び)を繰り返した。
テンションは上がりまくりだけど、体力と相談して休憩(笑)

2ラウンド目は1時間と決め、再度トライ。
先ほどと同じく風下へ下らせて、浮いては落ち、浮いては落ち。
少し風が落ちた時間帯だったけど、やはり時折オーバーブローが入る。

外海近くで浮き上がりかけ、落水した瞬間、手首が軽くなった。
ハンドリーシュが根っこから切れて、ウイングがバタバタと風下へ暴れながら飛んで行く。
一気に青ざめ、必死にウイングの方へパドリングするも、うねりで思うようにスピードが出ない。
その間もブローにあおられて、どんどん風下へウイングが飛んで行く。
このままいけば戻れなくなるかもと思いながら必死にパドリング。
息もあがり、腕がパンパンになって、諦めかけてウイングの方を確認すると、見ず知らずの方がウイングを掴んで待ってくれている。
奮起して再度必死のパドリング。おそらく20分くらいかかっただろうが、ずっと待ってくださった。心から感謝。
事情を説明すると「リーシュ切れるって。。。怖いね。ボクも気をつけます」と寛容な言葉。
本当に自然のパワーのデカさを久々に体感した。

ウイングを膝で挟み、そこから風上の岸まで30分の帰路。
へとへとになり暫し休息。
時計を見ると1時半。片づけて帰ろうかとも考えたが、ここでやめるには惜しいコンディション。
SPOOKYに行き、ハンドリーシュを買って「もう1ラウンド」と気合を入れて再度海へ。


3ラウンド目はますます風も上がり、海上は走りまくるウインドとウイングで埋まる。
その中をチョロチョロと走りかけては止まり、浮きかけては落ちを繰り返しながら、風上へ向けて。
目の前を走るウインドよりもクローズの角度が良かったので自己満足(笑)

ラスト30分と決めて気を引き締めたその時、初めて浮き上がったノーズを抑えてまっすぐに進んだ。おそらく7~8秒
その状態でパンピング。するとさらに数十センチ空中へ浮き上がる。
初めて見る高さ、感じた事のない浮遊感。
その高さでは多分3秒くらいだけど、落水しても「フォー!!」と奇声が出た(笑)

良い気分のままお時間となり岸へ。
目標の「年内に浮く」がキチンと達成出来た日である。
なので次の目標は「春までに浮いたまま走る事」とここに記す。


ウインドを辞めたきっかけは、この日のようなオーバーコンディション。
ブローに煽られて飛ばされ、ボードまで泳いだ事がある。
ウインドはリーシュが使えないので、ボード&リグだけが風下へとどんどんまくられて飛んで行く中、周りのウインドに避けて貰いながら泳ぎ、なんとかたどり着いた。
家にはまだ小さかった長男が居るのに、何をやっているのか、何で続けてるのか理由を考え始めてしまった。
その日はすぐに片づけて、友人達にだまって帰った。
ウインドサーフィンが、海が怖くなったのだ。

全く同じ状況では無いけれど、オーバーコンディションの寒い季節に海に出たこと。
海を恐れて無いわけでは無いけれど、少し怖い思いをしてもトライ出来たこと。
本当の意味で「海へ帰ってきた」という幸福感に包まれたこの日。

無論浮き上がってからのボードコントロールは全く出来ないし、浮いたまま走る事もヨチヨチの状態。
これからの課題の方が沢山あるという事に間違いは無いのだけど。


ウイングを始めて良かった。
サップに誘ってもらって良かった。
あのころの仲間達にも感謝をした一日。